侍J井端監督が子を叱るとき我慢させるとき 「あるとないとで違う」

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福角元伸
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 野球日本代表侍ジャパン(J)」の井端弘和監督は、アンダー(U)世代の育成にも熱心に取り組む。トップチームとU―15代表監督を兼務しながら、都内で月3回、野球教室「井端塾」で指導している。幅広い世代に野球を「教え、教わる」という井端流の指導法とは。こどもの日に合わせて聞いた。

 「いいねえ! 素晴らしい。そうそう、その動き。今のままでいこう。出来ているから大丈夫。もう一度、やってみて」

 “井端コーチ”が、時には拍手をし、子どもたちを大げさに褒める。前向きな言葉で「楽しさ」や「やる気」を引き出していく。

 「ただ教えるよりも、褒めてからの方が反応がいい。つまらない練習を楽しくするために、めちゃくちゃ褒めています。とくに、教えたことを自宅で反復してきた子、努力してきたなっていうのが見えた時には、気持ち悪いぐらい褒める。プレーを見ていれば練習をやってきたか、そうでないかは分かりますから。自分でやる、褒められる。その繰り返しが伸びていくことにつながると思う」

 褒める指導方針は、一緒に子どもを教える亜大野球部のチームメートでNTT東日本元監督の飯塚智広さんと決めた。

 「僕らは小さい頃から指導者にネジをギリギリと巻かれて厳しく野球をやってきた世代。のびのび自由に育てたらどんな選手ができるのかなと話しました」

 教室「井端塾」には、小学校低学年から中学3年生までの32人(4月現在)が通う。低学年、軟式球、硬式球の3クラスに分かれて指導を受ける。塾生には他のチームに所属する子や野球を初めて体験する子もいる。

 「基本的に打つ、捕る、投げ…

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