米下院議長の決断が開いた突破口 ウクライナ支援に職を賭した代償は

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ワシントン=高野遼
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 数カ月にわたる党派対立を経て、米議会は4月にウクライナへの軍事支援を再開させた。立役者の一人が、バイデン政権と鋭く対立してきた共和党のマイク・ジョンソン下院議長だ。トランプ前大統領の影響下にあった党内の強硬右派からの反対を押し切り、採決に踏み切った。その結果、一部議員から解任を突きつけられており、今後の去就が注目されている。

 「ジョンソン氏は勇気を見せた」「彼は歴史の正しい側に立とうとした」。4月20日に下院でウクライナ支援の法案が可決されると、普段はジョンソン氏に厳しい論調が目立つ米メディアにも、好意的な言葉が並んだ。

重要法案の成立より、党派争いが優先される。そんな迷走が続いてきた米議会だが、ここにきて少し変化の兆しがみえてきました。なかでも混乱を生んできた強硬右派の失速ぶりについて、記事の後半で解説しています。

「米国第一主義」の抵抗を押し切って

 半年以上にわたり、米国のウクライナ支援は党派的な国内政治と結びつき、迷走していた。

 下院で多数派を握る共和党は…

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