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【動画】乃木坂46、「新聞でまなぶ」授業 |
グループワークで気になったニュース記事を発表する和田まあや(左)。(右隣から)星野みなみ、樋口日奈、畠中清羅、白石麻衣=竹谷俊之撮影 |
人気アイドルグループ「乃木坂46」と朝日新聞の、学びのコラボレーションがスタートした。乃木坂46の33人は、新聞を通して言葉や社会問題への関心を高め、知的好奇心旺盛なアイドルを目指す。天声人語の書き写し、仲間とのディベート、著名人らとの対談、語彙(ごい)・読解力検定への挑戦など、1年かけて様々な学びに取り組む。
【乃木坂と、まなぶ】はこちら◇
「えーと。マダニの大きさは、これくらい……」
人さし指と親指で何かをつまむようなしぐさ。体長3ミリほどのマダニの小ささを一生懸命説明しようとする和田まあやに、樋口日奈がツッコミを入れる。
「それ、おっきくない?」
一同爆笑。
しかし、それに動じず和田は続ける。
「マダニに刺された時は痛みやかゆみを感じなくて、気づかないことが多いんです。でも、イエダニだと、かゆみを感じるからすぐ気づきます」「みんなが寝ているベッドには……」
「やだ、きたない! 言わないで〜」
「……ダニが生息していると思われます」
ふとんの中のダニを想像して、止めようとした白石麻衣を気にせず、和田は言い切った。
「ドヤ顔で言ったよね。今!」と、畠中清羅が白石と思わず顔を見合わせた。
「ねー」
この無邪気なやり取りは、乃木坂46の「新聞でまなぶ」授業のひとコマ。
最近の朝日新聞で目にとまった記事の切り抜きを持ち寄り、どんな記事か、なぜそのニュースを選んだのかを仲間に説明する。
和田が気になったのは、マダニによる感染症被害の広がりと注意点について報じた記事だった。
この日、乃木坂46のメンバーが持ち寄った記事は様々。一番多かったのは、中国の大気汚染物質PM2・5の問題を報じた記事。生田絵梨花、衛藤美彩、斉藤優里、西野七瀬の4人が選んだ。
日本にも影響していることを知った生田は「環境問題はその国だけのものではなく、世界の問題。みんなで協力し合っていかないと」と、訴えた。
大分市に実家がある衛藤は、中国が近いことから家族も心配していると打ち明けた。「日本の経験が生かされるのか。汚染問題が解決されるのかどうかが気になります」
深川麻衣と、伊藤万理華は「ノンシリコーンシャンプーの流行」に関する解説記事を選んだ。
2人とも、当初はシリコーンは悪いものだと考えていた。でも、記事を読むと、必ずしもそうではないらしいことが分かった。「髪をしっとりさせたいならシリコーン入り。自然な感じでふんわりさせるならノンシリコーン」と説く記事を読んで認識を改めた。「結局、自分に合うものを見つけて使っていくのが一番みたいなの」と、深川。
記事を選び、その要点を的確につかんで、自分の意見や感想を交えて人に分かりやすく説明する。やってみると、それは意外と難しい。今回講師として課題を出した朝日新聞の藪塚謙一・朝日学生キャリア塾塾長は「情報発信の難しさやことばの大切さ、新聞を読む意味や楽しさを知って欲しかった」と語る。
記事に並ぶ情報を目で追いながら、放課後のガールズトークさながらに時事ニュースを語り合ったアイドルたち。少し遠く感じていた新聞記事も、自分たちの言葉に置き換えて語り合うことで、身近なものとして理解でき、社会について深く知るきっかけになると再認識してくれたようだ。
1時間の授業を終え、西野七瀬は「ライブがあった日は真面目なブログを書きたい。でも、それが難しい。どうしたら思いをうまく伝えられるのか。うまくなりたい」と語った。
「アイドルは、意見を言えばたくさんの人が聞いてくれる。伝えられる立場にいるのは、とてもありがたいこと」と話すのは秋元真夏。「でも、だからこそ自分が発したことばには責任を持たなくちゃ。ボキャブラリーを増やして、自分の思いを素直に正しく伝えていきたい」(安達澄、板垣薫)
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これから彼女たちは、新聞記事を通じてことばを磨き、社会について学んでいきます。かつて東京都杉並区立和田中で校長を務め、「よのなか科」で知られる藤原和博さんを講師に、社会の諸問題について議論するのがそのひとつ。学びの様子は、毎月第1日曜日の紙面や朝日新聞デジタルで紹介する予定です。皆さんも、乃木坂46と学びを楽しんでください。
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